9月30日の決算特別委員会・経済観光局の審査について

六甲山の通信環境と補助金制度 ―「続ける」から「効果を検証する」へ

9月30日の決算特別委員会・経済観光局の審査では、「六甲山系における通信インフラのあり方」と「神戸ブランド魅力向上補助金」を取り上げました。どちらも、公費を投入した事業について、実際の利用状況や成果を確認し、今後の更新や予算にどう反映するのかという観点からプロジェクターを利用し、質疑しました。(AIを活用し、プロジェクター資料を作成しました)

【質疑1】六甲山系の通信インフラについて

三木) 六甲山上では11か所・15基のWi-Fiアクセスポイントが整備され、初期費約782万円、維持費約783万円、累計約1,566万円が投入されています。約1年間の利用データを見ると、アクセスログ約12万件に対し、ユニーク接続数は約2万2,000件でした。場所による差も大きく、虹の駅は約4,400件である一方、六甲山地域交流センターは46件です。単純計算では、ユニーク接続1件当たりのコストにも大きな差があります。今後、設備更新を迎える中、利用の少ない場所まで同じように更新するのではなく、統合・撤去・移設も含めて見直すべきではないかと質しました。

大畑経済観光局長) Wi-Fiは山全体をカバーできるものではない一方、GPSで記録した登山軌跡を通信可能な場所で送信し、遭難時の捜索などに活用できるとの説明がありました。また、設備更新には費用が必要となるため、今後も利用状況を確認しながら考えていくとの答弁でした。

三木) 六甲山には市や外郭団体、民間施設などが設置したWi-Fiがあり、全体では29か所、そのうち18か所がKOBE Free Wi-Fiに対応しているとのことでした。設置主体や役割が分かりにくいため、更新時には『誰が、どこを、何の目的で担うのか』を整理する必要があると指摘しました。

武田副局長) 設置主体や対象範囲について整理していく必要があるとの認識が示されました。

三木委員(提案) 山全体をWi-Fiで覆うのではなく、人が集まる拠点はWi-Fi、面的な通信は携帯電話網、圏外部分はStarlinkなどの衛星通信や新技術で補完するなど、適材適所で組み合わせるべきと提案しました。また、設備整備だけでなく、入山前にオフライン地図をダウンロードするなど、登山者自身の安全対策を周知することも重要だと求めました。

武田副局長) 一つの通信手段ですべてをカバーすることは難しく、費用対効果を考えながら、Starlinkを含む新しい技術も検討する必要があるとの答弁がありました。

【質疑2】神戸ブランド魅力向上補助金について

三木) この補助金には、ファッション産業枠(上限100万円)と地域団体商標登録枠(上限500万円)があります。令和4年度から7年度までの4年間で約4,951万円が投入され、そのうち日本ケミカルシューズ工業組合と灘五郷酒造組合の2団体で約3,793万円、全体の約76.6%を占めています。継続支援そのものを否定するものではありませんが、支援先が固定化していないか、来場者数やSNSの反応だけでなく、商談、受注、売上、販路拡大など産業としての成果を検証すべきではないかと質しました。

明部長) 補助制度は神戸らしいファッション文化を振興する条例に基づく取り組みであり、新しい団体からの申請もあること、ブランドづくりには継続的な取り組みが必要な面もあるとの説明がありました。一方で、これまでも補助限度額や対象を見直しており、新しい担い手や多様な事業者が参加できる仕組みは必要との認識が示されました。

三木) 『どの団体に補助するか』から考えるのではなく、『神戸の地場産業を成長させるために何が必要か』を起点に制度を考えるべきと提案しました。例えば『神戸の地場産品を世界へ届ける』『伝統技術に新しい市場をつくる』といった政策テーマを示し、団体の内外を問わず、若手や新規参入者、異業種からも提案を募る仕組みです。

明部長) 今年度から、企業が課題を提示し、クリエイターなどから解決策を募る『企業リバースピッチ』を始めており、新しい事業者との連携や挑戦につなげていきたいとの答弁がありました。

三木(要望) 同じ団体への支援が長期間固定化しないよう、例えば2年・3年といった一定の支援期間を設定し、開始時に目標を定め、終了時に成果を検証する仕組みも検討するよう求めました。また、企業リバースピッチについても、アイデア提案だけで終わらず、有償契約や継続的な協業につながったのかまで確認する必要があると要望しました。