神戸市の神戸電鉄株式取得について

神戸市の神戸電鉄株式取得について
神戸市は、神戸電鉄の株式11万2千株を約2億8千万円で取得したと発表があり、マスコミでも報道されております。
この件につきましては、2026年3月12日に行われた本会議にて、維新の会からR8年度予算総括質疑で会派を代表して佐藤議員が質疑と要望を行っております。
下記が議事録になります。
神戸電鉄の株式取得についての質疑(神戸市会議事録より)
○委員(さとうまちこ) 局別審査において、これまでも多額の公金を投入し、神戸電鉄との関係を築いてきたのにもかかわらず、神戸電鉄の株式を2億8,000万で取得する具体的な狙いについて質疑したところ、鉄道機能を維持するとともに、市のまちづくり施策と連動させることが目的であるという抽象的な答弁にとどまりました。そこで、改めて問いますが、これまでの年間数億円の補助金名目の公金が投入され、既に密接な連携体制が構築されている中で、あえて追加で2億8,000万の公金を投じて株を取得しなければ達成できない具体的な課題は何なのか、また株主になった後も補助金、協議会負担金、事業費補助、防災補助といったこれまでの支援を続けていく方針なのか、御見解をお伺いいたします。
○久元市長 これまでも神戸電鉄に対しましては、事業実施の補助を行ってきましたが、これは鉄道軌道安全輸送設備等整備事業の補助でありまして、利用者の安全性を確保した運行を目指す中で、神戸電鉄からの申請に基づき行ってきたものです。国・県・沿線市と協調して取り組んできたという経緯があります。また、それ以外の補助につきましても、これもそれぞれの目的に応じて実施をしているものでありまして、経営に対する直接的な支援ではありません。神戸電鉄は、本市の西北神地域の基幹交通でありまして、市民にとって欠くことができない公共交通です。しかし、このまま行くと、今後も沿線人口が減少し続けると考えられ、鉄道事業は一層厳しい状況になることが予見をされております。
また、神戸市におきましては、都市のスポンジ化対策を掲げておりまして、神戸電鉄沿線のまちづくりに対しましても、これまでのように力強く取り組まなければならない段階に来ていると認識をしております。この政策効果を発現をさせるためには、神戸電鉄との連携をさらに深め、鉄道機能を維持するとともに、市のまちづくり施策と神戸電鉄の取組を連動させる必要があると判断し、このたび株式取得を提案をさせていただくに至りました。
今後は、神戸電鉄の今後の設備投資計画や、将来の事業計画などにつきましては、株主の立場から確認、分析するとともに、市のまちづくり施策との連動性の観点から、その内容について協議・調整することとしたいと考えております。また、主要株主の立場からも、老朽化が進む鉄道施設の改善や、本市が進めるスポンジ化対策と、神戸電鉄による駅の再整備などを、これを連動させて実現をし、相乗効果を高めていくことを目指していきたいと考えております。この取組によりまして、沿線の価値を向上させ、人口の流出を抑制するとともに、鉄道機能の維持につなげていきたいと考えております。
○委員(さとうまちこ) これまでの支援は、利用者の安全確保が目的であり、経営に対する直接的な支援ではないとの答弁ですが、実態は異なります。本市はこれまでも駅を中心としたまちづくりや再整備、沿線活性化事業への分担金拠出、さらには谷上・有馬口・有馬温泉の3駅での決済端末設置補助など、実質的に経営に資する支援を多角的に展開してまいりました。また、鈴蘭台駅周辺の再整備や、来週3月22日に西鈴蘭台駅で開催予定のにぎわいイベントに象徴されるように、本市と神鉄は既に密接な協業体制を築き、沿線のまちづくりを進めてきました。それにもかかわらず、なぜ毎年数億円に上る既存の補助に加え、新たに2億8,000万もの公金を投じて株式を取得しなければならないのでしょうか。これほどの巨額の投資を行う以上、上場企業並みの厳格な費用対効果が求められるのは言うまでもありません。従来の支援の延長ではなく、上位株主として経営に深くコミットする今回の判断は、既存実施策とどう一線を画すのか、そしてその妥当性を納税者である市民へ明確に示し、説明責任を果たされるように強く要望いたします。
続きまして、神戸電鉄の経営に関与することを目的として、株式取得に関わる予算として2.8億円が計上されております。株主提案権の取得を目的とするのであれば、会社法上、総株主の議決権の1%以上、もしくは300個以上の議決権を有することが要件とされております。すなわち、この要件を満たすのであれば、必ずしも2.8億円という規模の取得が必要とは限らないと考えられます。そのため、ジェイコムウエスト株の売却益が2.8億円であったことから、その金額を神戸電鉄株の取得に充てるいう、言わば金額ありきの過大な予算計上となっているのではないかという疑問もあります。仮に株主提案型の取得を主たる目的として投資するのであれば、必要最小限の株式取得にとどめるべきであるにもかかわらず、あえて2.8億円という規模の予算を計上した狙いについて、御見解をお伺いいたします。
○小松副市長 このたびの神戸電鉄株の取得につきましては、鉄道と連動したまちづくりを進めるに当たり、神戸電鉄への経営に関与するため、上位株主となって一定の影響力を持つ必要があると考えているところでございます。取得規模につきましては、このたびの趣旨を鑑みて、持ち株比率を大きくして、経営への影響力を高めていくとともに、併せて神戸市の財政への影響などを総合的に勘案し、本市が所有している別企業の株の売却益の2億8,000万を財源としたところでございます。今後も、主要な株主として、神戸電鉄沿線のまちづくりに、神戸電鉄と連携しながら全力で取り組んでまいりたいと考えております。
○委員(さとうまちこ) 今までも十分寄与しているのかなと。駅の改修も17億円ぐらいやっておりますし、様々連携している上で十分な密接な関係で、そういった中にあるのかなというふうに思うんですけれども、このような株式取得により、組織間の関係が強まれば、人材交流が活発になることも想定されます。しかしながら、市職員が退職後に神戸電鉄へ再就職し、結果として、実質的に外郭団体化するような事態はあってはなりません。現在、本市においては、外郭団体改革方針が示され、全庁挙げて改革に取り組んでいるところであり、我々会派としても、その取組を推進している立場であります。そうした中で、民間企業への公金投入が、結果として本市の取組と逆行するような事態は避けなければなりません。本市として、透明性を担保の上、実質的に職員の再就職、天下りの増加を誘発することがないよう、十分な配慮を要望しておきます。