2021.2.25 令和3年度予算案 並びに関連議案について、市長並びに関係当局へ会派を代表して質疑いたしました。

〈令和3年度予算案 並びに関連議案について、市長並びに関係当局への質疑内容〉

 

新型コロナウイルスは、2020年1月に日本国内で最初の感染者が確認され、その後も感染が拡大し、現在も神戸市は、2度目の「緊急事態宣言下」にあります。

新型コロナウイルスの感染が拡大し、神戸だけではなく、世界中で、生活、仕事、医療、教育、経済などへ大きな影響を及ぼし、私達の生活様式や様々な考え方を変えているところです。

神戸市民からは、国や神戸市の施策に対して、評価いただいているものもあれば、その一方で、「限定された補助金の支給先」や「情報発信の低さ」、「他都市との対応の違い」など、不満や心配を口にされる方も多くいらっしゃいます。

こうした状況の中でも、市民は日々の生活を守っていかなければなりません。

そして、神戸市は感染拡大防止策を行いながら市民の協力と共にコロナと戦い、

社会経済活動の再開に向け、前向きに進んでいかなければなりません。

 

今後は、多くの市民が期待しているコロナワクチン接種を円滑に行うことをはじめ、

第4波を想定した体制強化を行う必要もあります。

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、令和3年度の国と地方の税収は大幅に落ち込むことが見込まれており、コロナ前に計画された事業に関しては計画の見直しを行った上で、必要な物には投資を行い、今やるべき事でないものは止める。

そうした勇気ある決断を行う必要があると思います。

スーパーコンピュータ「富岳」の活用を行うなど、感染症や災害に強い、安全・安心な街づくりを実現させ、業務の効率化を含めた行財政改革を行い、そして、ポストコロナに向けて、市民や事業者が希望を持てる「神戸」にバージョンアップしていかなければなりません。

まさに神戸市民が安心して暮らしていける様、市民の為の令和3年度予算が求められております。

そうしたことを踏まえ、質疑させて頂きます。

 

  • 新型コロナウイルスに関する医療提供体制と自宅療養について

新型コロナウイルス感染症の新規感染者が多数発生し、病床の逼迫によって入院の優先度の高い患者への対応を強化するため、一定の条件を設けて自宅療養を実施しております。

神戸市では、「パルス オキシ メーター」の貸し出しや自宅療養者には10日分を想定した食料と衛生用品の支援を行っており、アプリか電話を通じて自宅療養者の健康状態を1日1回確認し、体調が悪化した場合、入院ができることとなっております。

自宅療養されている方々は「症状の急変」や「家庭内感染」の心配があり、不安な生活を送っています。

自覚症状がなく、症状の悪化や体調が急変した場合のことも考え、「オンライン診療の導入」、「かかりつけ医」がいない場合の「かかりつけ医の紹介」、「配食」や「買い物代行サービス」といった少しでも安心して療養できる体制を構築するべきだと考えますが見解をお伺い致します。

 

  • コロナワクチン接種について

現在、市民にとって関心が高いコロナワクチンに関して、これまでも議場や常任委員会で多くの質疑がございました。

政府は日本国内での副反応があったと公表し、他にもコロナワクチンに関しては、様々な報道があります。

本市においても4月から高齢者等をはじめとした優先接種が始まりますが、医療機関との連携や市民への周知、そして、事務処理の整備とルール決めなど、十分にワクチンを供給するために、既に公表している他都市もある中、接種計画、診療所や各区の接種できる場所の公表時期について、また、市民にいきわたるワクチンの確保など、進捗状況をお聞きしたいと思います。

ワクチン接種を円滑に行うためには、医療機関の負担を減らすことが重要であり、そのためには感染者も減らしていかなければなりません。

3月1日から専用コールセンターを開設しますが、コールセンターに電話をしても繋がらないということが起これば、開設した意味がありません。

コールセンターに電話が集中しないためにも、悩みや疑問の解消ができるよう、

HPにワクチン接種専用のページを作成し、ホームページ内のFAQの充実や、更なるチャットボットの活用とともに、分かりやすく市民に寄り添った広報に努めるべきと考えますが見解をお伺い致します。

 

  • 中学校給食充実について

これまで、私は議場でも常任委員会でも中学校給食の改善について度々、教育委員会へ要望を重ねてきたところであり、既に保温食缶や親子方式によるモデル実施とアンケート調査を行い結果も出ております。モデル実施した際、私ども会派も試食に行かせていただき、教育委員会には、御対応も含めて感謝申し上げたいと思います。

一部保温食缶でのモデル実施後のアンケートでは、

「満足」 または「やや満足」が 63.1%

親子方式でのモデル実施後のアンケートでは、

「満足」 または「やや満足」が 93%

という結果が出て、親子方式のほうが満足度は高いものの生徒からは良い評価をいただいていると感じており、温かい給食提供の重要さを改めて実感したところであります。

この度、全員喫食制への移行に向けた調査検討を行うとのことですが、時代が変わり、ニーズも変わったことにより、私としても中学校給食は、全員喫食制の導入を進めていくべきであると昨年の決算特別委員会の総括質疑でも意見を言わせていただいたところであります。

冷たい給食から温かい給食にするのは1つのステップアップであり、味の向上も行い更なるステップアップをしていかなければなりません。

現状の選択制の給食では月ごとに給食を希望する生徒の数が異なりますが、全員喫食制を導入することにより事業者は安定したコストを計算することができることと食材の仕入れに関してもスケールメリットがあり、結果として味の向上に繋がると考えており、早急に全員喫食制の計画内容を検討し、方針をしっかりと固めていく必要があります。

調査検討がスタートしますが、スピード感を持って進めていただくことが肝要と考えており、どの様なスケジュールで全員喫食の実現を検討しているのでしょうか。

また、子ども達の給食は毎日のことであり、温かく美味しくなる期待は大きく、全員喫食に移行するまでの間に現行のランチボックスにおいて、保温食缶を活用して、温かい給食を提供する、いわゆる「一部食缶方式」について早期に取り組むべきと考えますが、見解をお伺い致します。

 

  • GIGAスクール構想(デジタル教科書・自宅での学習)について

まずは教員用のものを全小中学校等で5教科導入するとともに、GIGAスクール支援員を配置することで授業の効率化を図る取り組みを進めていく予定です。

この支援員の必要性は大きいと思いますが、配置される予定は、1学期中は、各校、週に1日程度しかいないため、デジタル教科書を活用し、授業を始める上で支援員からアドバイスを受ける時間は学校内の各クラス単位で考えると、非常に短いと感じます。

ヘルプデスクの設置はありますが、デジタル教科書の導入開始初年度は、教員・生徒への丁寧な対応も必要であることから、神戸市独自で支援員を拡充すべきと考えますが、見解をお伺い致します。

 

  • 「さんちか」の再整備について

三宮の地下空間は、各鉄道駅間の乗り換え動線が分かりにくく、滞留(たいりゅう)時間の不足や安全性の向上などの課題を解決するため、再整備を予定していることから、先般、関連道路の変更について「都市計画審議会」において議案が提出され、承認されたところであります。

今後利便性の高い地下街となるよう期待しているところですが、

「さんちか」は、都市局

「三宮中央通り地下通路」は、建設局

「地下鉄三宮駅東コンコースのリニューアル」は、交通局と

所管局がばらばらとなっております。

各局一丸となって連携し、地下街を一体感あるものに産まれ変わるよう、改修に取り組むべきと考えますが、見解をお伺い致します。

 

【再質疑内容】

新型コロナウイルスに関する医療提供体制と自宅療養について

(再質疑1)

神戸市では、

「無症状または軽症で、血中の酸素飽和(ほうわ)度が96%以上」

「個室隔離や消毒などの感染対策が取れる」

などの条件を満たせば自宅療養となっているが、兵庫県では感染者を病院や宿泊療養施設に全員入れる方針を出したため、神戸市民は困惑している。

兵庫県とはどのような調整を行い市独自の方針の決定したのか見解を伺いたい。

(再質疑2)

神戸市は、市内に新型コロナウイルス感染症患者者を診断できる医療機関は、235ヶ所あるが、病院名は非公表となっている。

そうした中、市民からの報告があった。

医療関係者(ナース)のお子さんに、頭痛、咽頭痛、倦怠感が出て、かかりつけ医に連絡、PCR検査を受けたいこと、学校での部活で濃厚接触している可能性があると伝えるが、対応できないと断られる。

その後、かかりつけ医から紹介を受けた他の医院に連絡するも、全ての医院で断わられたとのことであった。

結局、医院とコロナ対応窓口に合計20回の電話連絡、4時間の時間を取られた後、最終的には、友人のナースの方に説明、相談し、受診とPCR検査を受けることができた。

結果は陰性であったが、最初に症状が出たのは1月24日、受診できたのは、1月28日であった。

国の方針で、発熱やせき等の症状が生じた場合は、「かかりつけ医にまずは電話を」との方式を示している中、かかりつけ医が対応できない場合に「たらい回しされる問題」が生じているため、早急に検証と改善するべきではないかと思うが?

(再質疑3)

保健所も逼迫しており、保健所の201名いる保健師を更に40名増員し、全員にタブレットを配りITCを活用し効率化を図ることになっている。

しかし、新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システム ハーシスが、入力箇所が多く使い勝手が悪く、PCR検査後のデータは全て紙に書き込まれ、医療機関からFAXで提供された結果を、パソコンに入力していると聞いている。

こうしたやり方がオーバーワークになる原因の1つではないのか?

現在、感染者数も落ち着いている状況であるので改善できるタイミングであると考えるが、業務効率化を早急に改善するべきではないのか?

 

コロナワクチン接種について

(再質疑)

国の方針と共に2月5日に「神戸市新型コロナワクチン接種連携本部」を設置されており、方針が決まっていくと思う。

また、政府からも昨日高齢者の優先接種が4月12日という接種スケジュールが発表されたところである。

医療従事者が2、3、4月、高齢者・基礎疾患をお持ちの方が4月から、その後、市民全体への接種という流れだが、医療従事者がワクチンを先行して接種した際に、接種現場にいたドクターや医師会とも情報交換を行い検証と改善を行うべきと考えるが、今後、円滑に行う為にその辺りは計画されているのか?

 

中学校給食充実について

(再質疑1)

令和2年度から開始した給食費の半額助成だが、喫食率が30%から上がったものの、40%にとどまり、効果が上がっているとは言い難い。

給食費が半額になって、喜んでいる保護者の方もいると思うが、来年度も3億3千万円の予算が計上されている、全員喫食に向けての議論をしていく中で、一度半額にしたら止めにくいところもあると思う。

給食を選択した人だけが半額補助を受けているわけだが全員喫食を進めていく上で、半額助成についても同時に考えていかなればならないと思う。

その予算を温かい給食による全員喫食制の推進に向けるべきとも考えるが、見解を伺いたい。

(再質疑2)

アンケート結果でも指摘されているところでもあり、給食の時間が20分しかなく準備をして食べて、片づけるには、この20分は短すぎる。

親子給食のモデル実施でも、30分以上かかっていたクラスもあるとのことであり、今後は全員喫食の議論の中でも「食育」の観点からも十分な給食時間の確保について、どのように考えているのか?

 

GIGAスクール構想(デジタル教科書・自宅での学習)について

(再質疑)

PCの自宅への持ち帰りによって、自宅でのPCの活用はメリットもあり期待するところだが、これまで家庭内で子供にスマートフォンを持たせていない保護者の方々からは、学習端末を自宅に持ち帰り使用させることが不安であるとの声を聞いている。

使用する端末には、ウイルス対策や追加ソフトの禁止、検索時のフィルタリングなどの対策を行っているが、年齢制限があるとしてもYouTubeの閲覧が可能など、心配な面も多い。こういった保護者の不安の声を踏まえ、教育委員会はどの様に対応していくのか?

 

「さんちか」再整備について

(再質疑)

「さんちか」から市役所につながる地下通路は、夏になると非常に高温になる。

今後、新庁舎・にぎわい施設の建設が予定されていることから、利用者が快適に通行できるよう、環境改善すべきと考えるが、見解を伺いたい。