10月18日開催された「教育こども委員会」について

2023年10月18日 教育こども委員会が開催されました。
委員会での質疑の一部・陳情の意見表明の内容を御報告させていただきます。
日時 件名 資料
令和5年10月18日 教育委員会 陳情 陳情第15号 小・中学校で子供が安心して、おいしい給食が食べられるよう改善を求める陳情 資料(PDF:170KB)
陳情 陳情第16号 国へ学校給食費の無償化を要請する意見書提出を求める陳情 資料(PDF:142KB)
陳情 陳情第17号 垂水区の中学校給食の改善を求める陳情 資料(PDF:151KB)
陳情 陳情第18号 民間業者ではなく、自校・親子方式での中学校給食を求める陳情 資料(PDF:155KB)
陳情 陳情第19号 西区の中学校給食の改善を求める陳情 資料(PDF:176KB)
陳情 陳情第20号 自校方式又は親子方式での中学校給食を求める陳情 資料(PDF:226KB)
陳情 陳情第22号 学校の女子トイレへの無償の生理用品設置に関する陳情 資料(PDF:139KB)
陳情 陳情第23号 小・中学校・特別支援学校の全児童・生徒の給食費無償化を求める陳情 資料(PDF:131KB)
陳情 陳情第25号 神戸市北区の中学校給食の改善を求める陳情 資料(PDF:176KB)
陳情 陳情第27号 中学校給食について民間委託ではなく自校調理方式、親子調理方式での実現を求める陳情 資料(PDF:171KB)
報告 令和6年度兵庫県予算に対する提案・要望について(関係分) 資料(PDF:279KB)
報告 「今後の幼児教育・保育における市立幼稚園について(方針)」案について 資料(PDF:810KB)
こども家庭局 報告 令和6年度兵庫県予算に対する提案・要望について(関係分) 資料(PDF:602KB)

 

<教育委員会>
【陳情関連給食関係質疑について】
1)中学校給食の全員喫食については、全市の給食提供体制及びスケジュールが決まっているところであるが、給食を複数の学校に運ぶ際、配送ルートや
搬入方法など、遅れなどの不備がないように、どの様な計画を立てて進めていくのか?
2)全員喫食の実施後に児童生徒と保護者に対してのアンケートを取っていただき、データに基づいて、改善点を洗い出すことと、更なる向上が必要だと思っているが実行していただけるか?

『中学校給食〈全員喫食実施スケジュール〉』
■ 2024 年9月
中央区6校(生徒数 2,131 人) 民間調理施設方式
■ 2024 年 10 月
中央区1校・須磨区3校(生徒数 1,140 人) 親子調理方式
■ 2025 年1月
須磨区8校・垂水区 11 校(生徒数 8,371 人) 給食センター方式
■ 2025 年4月
長田区6校・西区 13 校(生徒数 7,939 人) 民間調理施設方式
■ 2026 年1月
灘区5校・兵庫区5校・北区 16 校(生徒数 9,972 人) 給食センター方式

【地域の安全・安心の確保・通学路等における危険箇所の改善について】
1) 通学路の安全対策について、令和4年度では何件の要望があり、そのうち、どれ位改善されているのか?
2) 兵庫県は、「通学路安全対策5箇年計画」を定め、計画の期間を2019 年度から 2023 年度までの5箇年とする。歩道整備・路肩カラー舗装など安全対策を進めているが、兵庫県の「通学路安全対策5箇年計画」と神戸市の「神戸市通学路交通安全プログラム」
とでは、役割がどう違うのか?
2重行政になっていないのか?
3) 市内の横断歩道のカラー化や横断歩道注意喚起灯の設置などを進めてほしと感が手いるがなか、「神戸市通学路交通安全プログラム」が策定されている。
中身に関してはや、路肩カラー舗装や横断歩道のカラー化、車両の速度抑制のために設置されている「ハンプ」など、現在ある注意喚起が含まれていない内容が古いと感じるが、平成27年3月に策定された「神戸市通学路交通安全プログラム」は内容を更新していかないのか?

【いじめ・不登校について】
「令和4年度 神戸市における児童生徒の生徒指導上の諸課題に関する状況について」(概要版)を見せてもらった。
https://www.city.kobe.lg.jp/documents/29490/2023monkou.pdf

1)例えば、SNSやLINEなど自宅に帰ってもいじめが続くことや大人の知らない場所で起こっており、数字以上に、小中学生のいじめの認知ができていないところもあると思う。
いじめが原因で、学校に行きたくないと思い不登校に繋がってしまうケースも少なくないと思う。
神戸市策定の「不登校支援の充実に向けた基本方針」の中に「早期の兆候把握と早期支援」がある。
児童生徒の心身の状態の変化や登校しづらくなっている状況を早期に把握して、担任をは
じめチーム学校として児童生徒・保護者の思いに寄り添って、速やかに組織的な支援を行います。とある。
不登校は、年間30日欠席という規定があるが、その規定には当てはまらないが、その前の状況の生徒含めると、多くの児童性がいるのではないかと思う。
どれ位、状況を把握しているのか?
2)「不登校支援の充実に向けた基本方針」には、
●チーム学校による早期支援として、学校に配置している心の専門家であるスクールカウンセラーが授業見学や面談等を通じて児童生徒・保護者の思いに寄り添った直接的な支援を行います
●オンライン相談窓口の設置
登校しづらく、学校内外を問わず専門機関等の相談窓口や支援につながっていない児
童生徒を対象に、学習用パソコンを活用したスクールカウンセラー(臨床心理士)等に
よるオンライン相談を行う。とあり、これを導入していただいたことは評価している。
それと同時に保護者へのサポートや相談を受けることも重要であると考えており、専門家の人員配置の拡充は必ず行っていただきたいと思う。
また、「個々のニーズに応じた支援の充実」ということで、
校内サポートルーム・くすのき教室・不登校特例校の設置も重要であるが、多くの不登校生徒は自宅から出れない状況がデータを見ても分かる。
ICTの活用も行っていただいたら良いと思うが、児童生徒からの相談先は家族であるということから家族への相談を受け、サポートしていくことが重要であると考える。
その為にも家族から相談が受け入れることができる体制をつくらなければならない。
文科省による「不登校児童生徒の実態把握に関する調査報告書」のデータを見ても、
不登校児童からの「相談した相手」は、「家族」が1番高い。
そうしたことからも家族からの相談先の設置と家族へのケアも重要であり、「相談しやすい方法」は「直接会って話す」が一番高いところから、対面が難しい場合はオンラインも選択肢として活用していただきたい。
そうした中、オンラインによるスクールカウンセラーが対応する週2回午後に相談窓口が設置され、2023年9月に開設していると思うが、利用状況はどうか?
(要望)
児童性や保護者からの相談回数や時間の枠を広げるため、また対面・オンラインでの相談できる機会を増やす為にカウンセラーの配置拡充、セラピストなどの配置も考えてみてはどうかと思う。
「セラピスト」と「カウンセラー」の違い
セラピストは、能動的に患者を治療する療法士や治療士のことであり、カウンセラーは、受動的に悩んでいる人の相談に乗って自己解決させる人のことです。
セラピストは、精神的・心理的にトラブルを抱えた患者に対して「セラピー」を行い、それを治療する療法士や治療士のことを指します

【お困りごとポストについて】
1)7月14 日に設置された「お困りごとポスト」
対象者が市立学校園に通学している児童生徒と保護者への相談や要望を聞く窓口を設置した。約3か月が経過したが、どれ位の相談があったのか
2)約3か月で95件の相談件数ということは一定の効果があったと思うが、相談内容については、教育委員会や他局も含め、情報共有はどの様にされて、誰が対応しているのか?
3)入力フォームについて
・匿名で返事がほしい場合の対応はどうしているのか?
・メールアドレスが必須の意味はあるのか?
(要望)
更なる周知と共に、入力フォームの見直しを行っていただきたい。

<こども家庭局>
【東灘区の児童館の館長が免職処分の事案について】
1)事案の内容としては、4月21日に駅構内での盗撮行為を行い、警察の取り調べの後、8月29日に起訴、罰金刑を受けたことを踏まえ、免職処分となっている。児童館の館長の前職は校長というのも驚きだが定年退職後に神戸市に再任用、神戸市社会福祉協議会に派遣され、児童館の館長を務めていたということである。
児童館は地域における遊び及び生活の援助と子育て支援の拠点。
そして学童保育が行われている場所であり、多くの子ども達が出入りする施設である。
指定管理制度で運用されているが、各児童館の館長や管理職についてこども家庭局としてチェック機能はないのか?
神戸市社会福祉協議会だけではなく、指定管理者とどの様な取り決めがあり、館長を選任にかかわっているのか。
2)指定管理者への研修、指導、館長やスタッフの選定方法、処分など、どういう仕組みで行っているのか?
3)こども家庭局は指定管理者任せにならず、もっと関与していくべきだと思う。
教育委員会でいう「地区統括官」みたいなポジションがあり、全ての各児童館での問題や課題、スタッフや館長とも面談や相談が受けることができる人材の設置が必要なのではないか?
(要望)施設内で意見を集めるのではなく、こども家庭局が現場の課題や問題などを把握し、今後の指定管理者の決定に向けての選定にも参考にしていただきたい。

【教育こども委員会 陳情について日本維新の会神戸市会議員団の考え】
#15
維新の会としては、現在の冷たい選択制の中学校給食から温かい給食を全員喫食で提供するよう、取り組んできており、今後は段階的に義務教育における給食費の無償化を実施するべきであると考えている。
神戸市の中学校給食に関しては、教育委員会が全員喫食を進めていく上で、隣接する小・中学校の親子方式の実証実験を行い、食物アレルギーへの対応などに取組んできたことは評価しており、温かい給食による全員喫食を親子調理方式・給食センター方式・民間調理施設方式を組み合わせ、全市の給食提供体制及びスケジュールが決まっているところである。
全ての小・中学校で自校方式や親子方式での全員喫食が実現できることは理想だとは考えるが、各学校の環境は異なり、調理室などへの初期投資や改修費用による多額の財政負担や搬入経路を含めた場所の確保などの課題がある。
給食提供に関しては、今後の検証と更なる研究は必要であると考えるが、中学校給食を改善し、今ある環境の中、ベストな選択を行い、段階を踏んで早急に進めていくことが必要であると考えている。
よって、本陳情は「審査打ち切り」とする。

#16
保護者の経済的負担軽減の観点、神戸市が優先順位を上げ、独自で無償化を実行していただきたいと考えている。
給食費の無償化については、多額の財政負担も生じ、課題が大きいものの、国の動向を見ているだけではなく、スピード感がない国に対して意見書を出すことも同時に行い、給食無償化を進めていただきたい。
よって、本陳情を「採択」とする。

#17・#18・#19・#20
各学校の環境は異なり、初期投資・改修費用など財政負担や搬入経路を含めた場所の確保などの課題がそれぞれにある。
そうしたことを踏まえて、給食の提供は現状の環境に合わせ早期に実現できる方法を選択していると判断している。
今後、アンケートを取るなど検証を行う事と更なる研究は必要であると考えるが、これらの陳情に関しては、「審査打ち切り」とする。

#22:
本陳情は「審査打ち切り」とする。
全ての公共施設のトイレへの設置となると管理環境がそれぞれ異なり、ハードルが高いため、公共施設の受付や窓口等へ用意し、名前などの確認もなく、声を出さずに受け取れるなど配布方法も工夫し、進めていく必要があると考える。
また、学校内の全ての女子トイレへの設置に関しては、設置数を増やせる様に各学校で柔軟な対応をしていただきたいと思う。

#23:
大都市を含め、給食無償化を実施している自治体もあるなか、まさに地方から国を動かさなければならないと考える。
現在、神戸市は独自で中学校給食の半額補助を行っている。中学校の全員喫食実施後には生徒数の少ない中学校から給食無償化を実行し、その後に小学校の無償化を段階的に進めるなど、税源確保の優先順位を上げ、独自で無償化を実行していただきたい。
よって、本陳情を「採択」とする。

#25:
本陳情は「審査打ち切り」とする。
各学校の環境は異なり、初期投資・改修費用など財政負担や搬入経路を含めた場所の確保などの課題がそれぞれにあるが、給食の提供は現状の環境に合わせ早期に実現できる方法を選択していると判断している。
今後の検証と更なる研究は必要であると考えるが、維新の会としては、給食の無償化を進めたいと考えている事と、北区の農産物に限らず、市内産生鮮野菜の使用に努めるなど地産地消の目標達成に向けた取り組みを推進することを要望している。

#27:
各学校の環境は異なり、初期投資・改修費用など財政負担や搬入経路を含めた場所の確保などの課題がそれぞれにあるが、給食の提供は現状の環境に合わせ早期に実現できる方法を選択していると判断している。
今後の提供方法や食材に関しては、検証と更なる研究は必要であると考えており、新鮮で安全な食材の安定供給の確保を行うことは重要であるが、全ての食材を有機農産物にすることは価格と食材の確保には課題があると考えているため、本陳情は「審査打ち切り」とする。